概要
本ナレッジではKCUを追加する前の性能分析の流れについて説明します。
分析方法はお客様環境に依存するため、下記は分析の一例です。参考にしてください。
※各種データの取得については後述させていただきます。
具体例
分析の流れ
① KCUWAITが多く発生している時間のロボットをピックアップ
時間当たりのKCUWAITが多く発生している時間帯をキーに、該当の時間帯で実行されている
ロボットをピックアップしてください。
② ロボット毎の負荷を確認
ピックアップしたロボットに対してロボット毎のKCUWAIT時間を確認し、KCUWAITが長時間発生
している、処理が重いロボットがあるかなど、ロボット毎の処理の重さを確認してください。
③ 時間当たりのKCUWAITを均す
1. KCUWAITが多く発生している時間帯に稼働している各ロボットについて、処理の重いロボット
がない場合、同じ時間帯にロボットの同時実行数が多すぎる可能性があります。その場合、
KCUWAITが少ない時間帯へ各ロボットの実行開始時刻を変更してください。
2. KCUWAITが多く発生している時間に稼働している各ロボットについて、処理が重いロボットが
あった場合、そのロボットもしくは同じ時刻に実行されている他のロボットの実行開始時刻を
KCUWAITが少ない時間帯へ変更してください。
④ KCUの追加を検討
時間当たりのKCUWAITを均し、慢性的にKCUWAITが発生する状態や、処理の遅れが許容でき
ない場合はKCUの追加を検討する。
※OSやJVMの負荷を確認
上記の各ステップにおいて、時間当たりのKCUWAITがあまり発生していない場合、RSに割り当てているリソース不足や、OSのリソース不足も考えられるため、OSのパフォーマンスモニタや、下記の参考ナレッジの通り、RSのヒープ領域の拡張、MCとRSの別起動、Tomcat別の構成やRSの別サーバ構成等を検討し各RSやOSにかかる負荷の分散も合わせて考慮する必要があります。
なお、JVMのCPUなどの一部リソースの使用量については下記手順にてCSV出力する事が可能です。
JVMの使用リソース出力手順
1.Windowsスタートメニューより「RoboServer Settings {バージョン}」を起動する。
2.「JMXサーバー」タブを開く。
3.「JMXサービスを有効化」のチェックボックスにチェックを入れる。
4.「ポート(Port)」項目に任意のポートを入力する。
5.「OK」ボタンをクリックする。
6.「Start Management Console」を右クリックして「プロパティ」をクリックする。
<例>「Start Management Console」のパスは下記の通りです。
(10.3以前)
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Kapow{バージョン}\Start Management Console{バージョン}
(10.4以降)
C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Kofax RPA{バージョン}\Start Management Console{バージョン}
7.「ショートカット」タブを開く。
8.「リンク先」項目に手順4で設定したポート番号を起動パラメータに追記する。
(変更前)
"C:\Program Files\Kapow{バージョン}\bin\RoboServer.exe" -p 50000 -MC -pauseAfterStartupError
(変更後)
"C:\Program Files\Kapow{バージョン}\bin\RoboServer.exe" -p 50000 -MC -pauseAfterStartupError -service jmx:50100
9.「OK」ボタンをクリックする。
10.Windowsスタートメニューより「Start Management Console」を起動する。
11.「jconsole.exe」を実行する。
<例>「jconsole.exe」のデフォルトパスは下記の通りです。
C:\Program Files\Java\jdk{バージョン}\bin\jconsole.exe
12.プロセスを選択する。
・RoboServerとJconsoleが同環境の場合
「ローカル・プロセス」で「Kapow」記載の項目を選択する。
・RoboServerとJconsoleが別環境の場合
「リモート・プロセス」項目に「ホスト名:ポート番号」を入力する。
<例> ホスト名が「localhost」、ポート番号が「50100」の場合の入力例
localhost:50100
13.「接続」ボタンをクリックする。
14.Jconsoleの画面で任意のフィールドを選択し、右クリックして「名前を付けてデータを保存」をクリックする。
上述したJconsoleにてCPU等の一部リソースはCSVファイルに出力することが可能です。
KCUの消費についてはMC上でログに出力することが可能ですので、下記ナレッジを参考に設定を行ってください。
参考
・RoboServerに割り当てるJavaヒープ領域の容量を変更する方法
・MCやRSが意図せず再起動する
・Roboserver抜きでManagementConsoleだけ起動する方法
・Roboserverだけを起動して、別環境のManagementConsoleに接続させる方法
・KCUの利用(消費)状況を確認する方法
・KCUの消費状況をログファイルとして出力する方法
・Windows用Tomcat構築作業手順書
※ご利用にはBizRobo! PORTALのアカウントが必要です。詳しくはこちらを参照してください。
区分 | 確認Ver |
手順 | 10.3 |