デフォルトでは「Press Key」ステップ内の「Key」項目には「Standard Keys」が設定されていますが、
3つ以上のキーを同時に押す場合や、「Standard Keys」が正常に動作しない場合には「Key」項目を「Calculated Key」に変更し、キーコードを指定します。
Calculated Keyを使用することで、3つ以上のキーを同時に押すことや、"Print Screenキー"、"Deleteキー"、"テンキー側のエンターキー"等も指定することができます。
※「Calculated Key」にて指定するキーコードの一例は『代表的な仮想キーコード一覧』を参照してください。
※入力時のキーコード指定方法は、Ver.10.4 以降の「User's Guide (日本語版)」の211ページに記載があります。
<User’s Guide 抜粋>
• [計算キー]: このオプションは、キーボードのキーのオプションが不十分な場合に選択します。[キー
コード] フィールドに、仮想キー コードまたはスペースで区切られた入力仕様のリストを指定します。
この機能は、Windows オペレーティング システムでのみサポートされます。
仮想キー コードはシンボリック定数名で、たとえば「左マウス ボタン」の場合は VK_LBUTTON にな
ります。仮想キー コードのリストについては、Microsoft のドキュメントを参照してください。
入力仕様は、1 つ以上の keydown イベントまたは keyup イベントのシーケンスです。入力仕様を追加
する場合は、以下のプレフィックスを使用して仮想キー コードまたはスキャン コードを指定します。
• v: 仮想キー コード (v0xXX など)
• s: スキャン コード (s0xXX など)
デフォルトでは、入力指定は keydown の仮想キー イベントです。このデフォルトを上書きするに
は、入力仕様に f フラグを追加し、カンマで区切ります。次のフラグがサポートされています:u
(keyup)、s (スキャン コード)、e (拡張キー)、U (Unicode)。
たとえば、v0x30 v0x30,fu 計算キーは 0 キーを押してから離します。v0x30 入力仕様は keydown
イベントで、v0x30,fu は keyup イベントです。
「Calculated Key」の入力は下記3種類の仕様があり、それぞれの仕様に適したコードを入力する必要があります。
<Calculated Keyの仕様>
・仮想キーコード入力
・スキャンコード入力
・Unicode(UTF-16)入力
下記は全ての仕様に共通する点です。
1. キーコードは1つのキーごとに半角スペースで区切る必要がある。
2. キーボードの「キーの押下」と「キーの開放」はそれぞれ指定する必要がある。
また、「Calculated Key」にて使用するフラグは下記のとおりです。
<フラグ>
v:仮想キーコード使用
s:スキャンコード使用
e:拡張キー使用
U:Unicode使用 (大文字のU)
u:キー開放 (小文字のu)
下記は仮想キーコードと拡張キーの仕様です。参考にしてください。
■仮想キーコード
仮想キーコードを押下する場合はキーコードの前に「v」を入力し、キー解放の場合はキーコードの後に「,fu」を入力します。
操作 | 仕様 | 例 |
キー押下 | v0x○○ [ v + (仮想キーコード) ] |
v0xA0 (Shift 押下) |
キー解放 | v0x○○,fu [ v + (仮想キーコード) + ,fu ] |
v0xA0,fu (Shift 解放) |
<例> Excelに対して『Alt + Shift + =』を設定する場合の入力値
v0xA4 v0xA0 v0xBD v0xA4,fu v0xA0,fu v0xBD,fu
※「Alt + Shift + =」はExcelでセルにSUM()関数を入力するショートカットキーです。
■拡張キー
拡張キーとは、下図赤枠内のキーを指します。
これらの拡張キーを使用する場合、"e"フラグが必要となります。
操作 | 仕様 | 例 |
キー押下 | v0x○○,fe [ v + (仮想キーコード) + ,fe ] |
v0xA3,fe (右Ctrl 押下) |
キー解放 | v0x○○,feu [ v + (仮想キーコード) + ,feu ] |
v0xA3,feu (右Ctrl 解放) |
<例> メモ帳に対して『「Ctrl + A」の後、「Delete」』を設定する場合の入力値
v0xA2 v0x41 v0xA2,fu v0x41,fu v0x2E,fe v0x2e,feu
■変数を使用し、仮想キーコードを使用した場合
変数に仮想キーコードを設定し「Key Code」項目に設定することも可能です。
注意事項
Ver.10.1→Ver.10.2へのバージョンアップにおいて、キー操作の仕組みに変更があったため、
右コントロール(Right Control)、右Windowsキー(Right Windows)など、一部正常に動作しなくなったキーについても「Calculated Key」にて対応できます。
関連ナレッジ
・Press Keyステップを使用して文字を入力する方法
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